- 害虫・害獣
- 2017/09/14
蜂に刺されてしまったときの対処法
7月になると、蜂は巣作りのために非常に動きが活発になるため、蜂に刺さされてしまうという事故が急増します。
そのため万が一、家屋などの側に蜂の巣ができてしまった場合は、刺されないように正しい対応を行っていく必要がありますが、中には巣があることに気が付かずに、突然刺されてしまうようなケースも多くあります。
蜂に刺された場合、インターネットで検索を行うと、非常に多くの対処法が紹介されておりますが、どの対処法が良いかという判断は難しいのではないでしょうか。
そこで今回は、蜂に刺されたときの正しい対処法についてご紹介させていただきます。
蜂の種類について
一言で蜂と言っても、さまざまな種類のハチがいるため、まずは蜂の基礎知識として、人間が刺されてしまうことが多い、主なハチの種類と特徴についてご紹介をいたします。
ミツバチ
ミツバチは、非常におとなしい性格で、こちらから何かをしない限りは刺されることはありませんが、巣に危害を加えようとすると、攻撃性が増し、人を刺すこともあります。
ミツバチの針には「かえし」が付いているため、刺すことはできても、抜くことができず、ミツバチは人を刺した後、針と産卵管を切り離し、すぐにその場を離れ、しばらくすると死んでしまいます。
これには意味があり、残された針と産卵管は、自動ポンプのように刺した相手に毒を送り続ることができ、さらには、その針から揮発性の分泌物を出し、仲間の興奮を誘発することによって、他の仲間にも攻撃をさせ続けることができるのです。
このように、ミツバチは、基本的にはおとなしい性格ですが、自分の命よりも巣を守ることを優先しており、巣に近づかないようにしたり、危害を与えない限りは、刺してくることはありません。
ミツバチの営巣場所は、ミツバチは閉鎖空間を好むため、床下や天井裏、壁の中などに多く巣をつくります。
アシナガバチ
アシナガバチは、ミツバチ同様に、性格がおとなしく、攻撃性も高くはないため、こちらから何かをしない限りは刺されることはありません。
但し、アシナガバチは、種類によっては、強い毒性を持っており、スズメバチに刺されるよりも激痛が伴うとまで言われることもあります。
アシナガバチの営巣場所は、家の軒下など、人の生活圏に近いこともあるため、家の周りにたくさんのアシナガバチが飛んでいる場合は、近くに巣がある可能性があるため、注意が必要です。
スズメバチ
日本で最も被害者が多い蜂がスズメバチになります。
スズメバチは、攻撃性が非常に高く、巣に近づいただけで刺してきたりすることもあり、年間で約20人ほどがスズメバチに襲われて死亡しています。
スズメバチの毒は、非常に強力で、刺されるたびに毒が効きやすくなるので、1度目よりも2度目に刺されたときのほうが危険性が大きく高まります。
また、スズメバチは単に刺してくるだけではなく、毒を霧のように撒き散らす攻撃もしてくるため、その毒が目に入れば失明することがあったり、呼吸器官に入れば呼吸困難になることもあります。
そのため、万が一スズメバチに刺されてしまった場合は、早急に病院で治療を受ける必要があります。
スズメバチの営巣場所は、種類によって異なり、オオスズメバチであれば土の中や木の根元になり、キイロスズメバチであれば、人の生活圏に営巣することもあります。
刺されたときの症状
蜂に刺されると、さまざまな症状があり、全身または局所に症状が発生しますが、ここでは一般的に起こりやすい症状をご紹介いたします。
全身症状
全身症状は、体全体に出る症状で、「じんましん」や「吐き気や嘔吐」、「呼吸困難」、「発熱」、「痙攣」などがあり、アナフラキーショックを引き起こす可能性があるので、早急に救急車を要請し、医師の診断を受けなくてはなりません。
局所症状
局所症状は、刺された箇所にだけ出る症状で、「痛み」や「腫れ」、「かゆみをともなうしこり」などがあります。
蜂に刺されたときの対処法
蜂に刺されたときは以下のように、対処を行うようにしましょう。
1.毒を洗い流し、針を抜く
蜂に刺されると、蜂の針が体内に残ることがあるので、毒を洗い流すために、きれいな水で傷口を洗い、針が残っている場合は、ピンセットで取り除かなくてはなりません。
ピンセットが無い場合は、カードなどの硬いものを横に払うことで、落とすことができます。
2.毒を絞り出す
水で洗い流しながら、傷口を揉み洗いしたり、傷口周辺を爪などで圧迫することで、毒を絞り出します。
3.患部の治療
刺された箇所に虫刺され用の薬を塗ったり、冷たい濡れタオルで患部を冷やしたりします。
4.病院に行く
一通り治療を終えたら、病院に行くことをお薦めします。
特に全身症状が出ている場合は、必ず医師の診断を受けるようにしなくてはなりません。
行ってはいけない対処法
蜂に刺された場合に絶対に行ってはいけない対処法をご紹介いたします。
慌てて逃げない
蜂に刺された後、大慌てで逃げたり、大声を出すと、さらい蜂を刺激して、再度刺されてしまう可能性があります。
そのため、難しいかもしれませんが、刺されたときには、冷静にゆっくりと蜂から距離を取るようにしなくてはなりません。
口で毒を吸う
口で毒を吸うと、体内に毒が入り込む可能性もあるため、必ず水などを使いながら毒を絞り出すようにしなくてはなりません。
アンモニア療法を行う
傷口に尿をかけると良いと言われることもありますが、大きな間違いであるため、絶対に行ってはいけません。
まとめ
蜂に刺された場合は、冷静に対処することが重要です。
蜂は、非常に危険な害虫になるため、蜂の巣が家屋の周辺にできた場合は、できる限り蜂駆除業者に依頼することをオススメいたします。